研究室紹介
研究室教員
教授:
- 鈴木 毅彦(地形学,第四紀学,火山学,火山灰編年学)
研究内容の紹介:
専門は自然地理学で,なかでも地形学,第四紀学,火山学分野の研究を主に行ってきました. 具体的なテーマとしては,これまで関東・東北地方を研究対象地域にして,火山灰層を用いてどのように地形ができてきたのか, どのように火山が噴火してきたかを研究してきました. 最近とくに興味を持っているのは東京の地下地質であり,地下に埋もれている火山灰層をもとに, 立川断層の活動史や関東平野の形成過程の解明を目標としています.
准教授:
- 白井 正明(堆積学,第四紀地質学,海洋地質学)
研究内容の紹介:
砂粒は陸地で岩石の侵食により生じ,河川水や沿岸流などの働きにより,沿岸部や深海にまで運ばれます.
これらの砂の旅をOSL(光ルミネッセンス)測定なども用いて,独創的な手法で明らかにする研究を行っています.
最近では河川における砂の運搬作用の再評価,河川や海岸侵食をより実際的・客観的に捉える方法の開発,
深海の砂層(タービダイト)の形成と近代の災害記録の対比,
これらのテーマに挑戦しています.
助教:
- 石村 大輔(変動地形学,第四紀地質学)
研究内容の紹介:
第四紀後期に発生した過去の現象(地震,津波,火山噴火など)の歴史(時期,頻度,規模)を明らかにし,そのメカニズム解明と将来予測に資する研究を目的としています.また,それらの情報を保存する地形や地層がどのように形成・保存されてきたのかを明らかにすることも重要だと考えています.
研究室の所属学生等につきましては,各研究室のHPでご確認ください.
研究室教員
教授:
- 高橋 日出男(都市気候,気候変動,降水に関する気候学)
研究内容の紹介:
降水現象に関連する都市~大陸スケールのデータ解析や,
都市気候・局地風系など地域の大気環境に関わる研究をしています.
特に,(1)詳細な気象観測データを用いた統計解析や事例解析により,短時間強雨の発生に与える都市の影響を解明すること,
(2)日本や世界における降水特性(強雨・弱雨の傾向など)の経年・年々変化を把握し,変化をもたらす要因を明らかにすること,
(3)ヒートアイランド現象など都市気候の発現プロセスや都市大気の詳細な構造を観測的に捉えることなどに取り組んでいます.
- 飯島 慈裕(気候学、大気陸面相互作用、気候変動の超学際研究)
研究内容の紹介:
皆さんが育ってきた時代,地球はどうもおかしくなってきたと騒がれています。それは人間が地球規模で環境を変えていると自覚しながらも,豊かな生活は変えたくないと思うまま時代が過ぎてきたことと重なっています。今から30年後,皆さんの子・孫の世代の地球を想像できますか?気候,利用できる資源,地域の一次産業と都市との関係などの変化に見舞われる中で,人はどう暮らしていけるでしょう?その環境変化にどう説得力を持って対応できるでしょう?
私は,日本・アジアから北極にかけての各地で近年顕在化してきた環境変化を対象に,気候学をベースに,雪氷学・生態学・地形学・土壌学などの自然科学,農林水産に関連する生物資源学や,文化人類学・人文地理学などの社会科学的分野と協働して,現地の研究者や住民などのステークホルダーを巻き込んだ『超学際』の枠組みで,地球の環境変化を理解し,その知見を共有して新たな知とする方向性を考えます。決まった方法論はない,全く新しい「気候変動下の地球の学」です。将来の当事者である皆さんと,それに挑戦したいと考えています。
助教:
- 高橋 洋(気象学,気候システム学,気象・気候シミュレーション(モデリング))
研究内容の紹介:
私は,気候システムについて,全球および領域スケールで研究しております.特に,アジアモンスーン域における,雨や雲に興味があります.
雨や雲は,様々なスケールの大気の循環と密接に関わっています.データ解析(降水量や風などの現地観測や雨や雲を調べるための衛星観測データ),及び,数値モデル(領域気候モデルRCM, 全球気候モデルGCM)などの手法を用いて,研究しています.地球温暖化などの気候変化(もしくは,気候変動)や,人間活動および自然から排出されるエアロゾルの変化によって,将来,雨や雲などを含めた水循環がどのように変わるのか,という点に興味を持って,領域スケールおよび全球スケールの気候システムを研究しています.
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研究室教員
教授:
- 川東 正幸(土壌生態学, 環境化学,物質循環)
研究内容の紹介:
われわれを取り巻く環境において,土壌生態系は生物生産を行う上で重要な位置づけにあります.
一方,人が関わりを持つことによって土壌は多様に変貌します.例えば,農業,木の伐採,火入れなどをすることによって土壌の構成成分や性質が変化し,ひいては生物生産機能にも影響します.これらの人為が土壌に及ぼす影響を土壌中の元素循環や構成成分の変化から捉える研究を行っています.また,極めて多様な存在である土壌の特性を知るためにできるだけ多くの土壌を対象に研究することを目指しています.
- 吉田 圭一郎(植生地理学,生物地理学,人と自然とのかかわり)
研究内容の紹介:
私たちが暮らす地球上には,森林,草原,ツンドラ,砂漠などのさまざまな植生が見られます.こうした多様な植生の分布や成立過程を明らかにするのが植生地理学で,これまで国内外の特徴的な植生を対象に研究をおこなってきました.最近では,植生の動的プロセスを踏まえた視点からの研究を進めており,地球温暖化にともなう森林限界や植生帯の移動についてのフィールド調査を実施しています.また,人間活動が植生に与える影響についての研究も進めており,放牧や野火など継続的な人間活動の影響を明らかにして,持続可能な社会の実現に,植生地理学から貢献したいと考えています.
助教:
- Dahédrey Payandi-Rolland(生物地球化学、環境動態解析、北極域の環境変動)
研究内容の紹介:
The complexity of natural ecosystems relies on the various interactions between biota, hydrology, and physicochemical environment. Those interactions can be seen at a large scale, such as the change of vegetation due to lack or excess of water during an extended period, but also at a microscale, for example when the vegetation changes the functional diversity of microorganisms in soils will also change to fit the new vegetation. This implies that every change, as little as it may be, can influence the whole surrounding ecosystem. Currently, the two main threats to those balanced systems are human activities (pollution and infrastructure) and climate change. And among the most fragile ecosystems, there are peatlands. To better understand the impacts of those threats on peatlands we conduct local and international field surveys combined with GIS observations to tackle both their space and time influences.
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研究室教員
教授:
- 松山 洋(水文気象学,地理情報科学)
研究内容の紹介:
「プロットスケールから地球規模までの水循環と水収支」が研究テーマで,
現地観測と理論的考察,および数値計算を組み合わせて研究を進めています.
現在興味があることは「地球温暖化に伴って水循環はどのように変化していくのか?」で,
東京都内の湧水と新潟県巻機山での積雪調査を継続して行っています. サイエンスチャンネル「水から見える地球の姿」でこれらが紹介されていますので,よろしかったら御覧下さい.
助教:
- 泉 岳樹(都市気候学,地理情報科学,数値気象モデル)
- 中山 大地(地理情報科学,リモートセンシング,数値地形学)
研究内容の紹介:
リモートセンシング(人工衛星から撮影した写真の分析)や地理情報システム(コンピュータ上で地理データを扱うシステム)を用いて,
主に自然災害に関する分析をしています.
特に山地部を対象にした土砂崩れや,都市域を対象にした洪水のシミュレーションなどが得意分野です.
コンピュータを扱うことが好きなので,コンピュータを使って自然環境の分析をしたい方は大歓迎です.
研究室の所属学生等につきましては,各研究室のHPでご確認ください.
研究室教員
准教授:
- 滝波 章弘(地誌学,表象分析,地域文化論,フランス語圏研究)
研究内容の紹介:
日本の地方を事例に,伝統文化や自然環境を生かした観光のあり方に関心をもっています.
また,フランスやスイス仏語圏を対象として,
ツーリズムや街並み景観の文化的な特徴を調べています.
さらに,ツーリストの旅行経験や旅行メディアの地域描写も取り上げています.
普段何気なく見過ごしていることからも,
大事なことが引き出せるのではないかと考えています.
- 矢部 直人(計量地理学,都市地理学)
研究内容の紹介:
東京大都市圏を対象として,主に計量的な地理空間分析手法を用いた研究をしています.これまでの研究では,人口の都心回帰現象,IT産業の立地,不動産証券
投資,裏原宿のストリートファッション,働く女性の生活時間,訪日外国人の観光行動などを調べてきました.ばらばらなテーマに思えるかもしれませんが,さ
まざまな視点からバブル経済崩壊後の大都市圏の変化を明らかにすることに関心があります.
- 田中 雅大(社会地理学,地図学,地理情報科学)
研究内容の紹介:
身体的損傷を抱える人々が都市において経験する社会-空間的排除とそれに対する抵抗の実践を,量的手法と質的手法を組み合わせて研究しています.また,地図やGIS(地理情報システム)による空間的な視覚化の社会的・倫理的含意や,人文地理学の思想・方法論について批判的・理論的に検討しています.
助教:
- 坪本 裕之(都市地理学,オフィス研究)
研究内容の紹介:
都市内部の土地利用に強く関わる,中心部のオフィス立地研究を行っています.
地図データや統計データを用い企業に聞き取りを行って,
企業がオフィスとして都心空間をどのように占有しているかを研究しています.
さらにその結果を基に,企業が実際に立地コストを評価する際に必要な評価基準を構築する研究をしています.
その他,東京の高齢化を迎えている郊外地域,および人口急増が見られる都心周辺地域の新興住宅地研究も行っています.
研究室の所属学生等につきましては,各研究室のHPでご確認ください.